シンプルに始める

パターンクラスター

fusion_place を用いると、シンプルなレベルから高度で複雑なレベルへ、経営管理システムを段階的に発展させていくことができます。既存データはそのままで、単に設定を付加するだけでよい場合もありますし、そうでない場合も、フォームを用いてデータを抽出し、新機能に対応して再構築したアプリケーションに簡単に取り込めます。

こうしたことを踏まえて、fusion_placeを用いたアプリケーション構築では、当面は使いそうもないディメンションフォーム、その他の要素を、将来のニーズに備えてあらかじめ設定しておくことを避けて、必要最小限の設定で運用を開始することをお勧めします。 最小の初期投資で最大のリターンを手にしましょう。実際に使い始めれば、事前に感じていた心配事の多くは、fusion_place の基本機能を活用することでカバーできるか、思っていたよりずっと簡単な設定で対応できることがわかります。

データを集計し、報告する

もっともシンプルなアプリケーションは、多軸でのデータ集計と報告(レポーティング)を支援するものです。集計対象は、会計システムや販売管理システムの実績データや、ユーザーが作成する予算や見込みのデータです。

  • 多軸単純集計キューブ シナリオ・相対期間・勘定科目・組織・製品群といった複数の軸の組み合わせでデータを集計しレポーティングするためのキューブ。配賦や通貨換算といったデータ加工処理を含まない。

多軸単純集計キューブへのデータ入力については、簡易版フォームExcel-Linkを用いたハンド入力が可能ですが、簡易版フォームでデータインポートも可能です。会計システムや販売管理システムのデータを取り込むためにこれを活用できます。

他システムからのデータを簡易版フォームで取り込む際に遭遇する典型的な問題がいくつかあります。歴年月を会計年度ラベルと相対期間ラベルのペアに変換するといったことです。これらについては、多くの場合、簡易版フォームで読み込むCSV/TSVファイルを前処理することで解決できます。本件については、Q&Aの「複雑なインポート処理にも、簡易版フォームのデータインポートで対応したい」をご覧ください

報告するためにデータを加工する

データを単純集計するだけで報告値ができるのであれば、多軸単純集計キューブで用が足ります。しかし、報告値を作る上で、データの調整がどうしても必要な場合があります(多くの場合、配賦もこれに含まれます)。この場合には、元データを直接直すよりも、キューブ上でデータの調整を行うようにした方が便利であり、データの調整過程も明瞭になります。

このパターンでは、元数値に調整を加味して報告値を作成する過程を、キューブ上でデータとして保持し、トレースできるようにします。配賦値を含む調整値はキューブ外でで作成される前提とし、このパターンでは取り扱いません。調整値は単にハンド入力される場合もあれば、エクセルシート上で算出され、Excel-Linkで投入される場合もあります。さらには、フォームで算出され保存される場合もあります。こうしたケースについては別途パターン化していきます

シンプルなキューブをフルに活用する

多軸単純集計キューブや調整レポーティングキューブはシンプルですが、シンプルであるのは、配賦や通貨換算がないといったデータ加工の面だけです。データ活用の面では、より複雑なアプリケーションと比べても、まったく遜色がありません。下記のようなデザインを適用してデータを様々に分析することができます。

  • 複数集計ツリー 例えば小売店を展開している企業なら、組織ディメンションに店舗を登録して、それをエリア別に集計しているかもしれません。一方で、店舗は、路面店、モール内店舗といった店舗形態別に分類され、分類ごとの集計値も見たいかもしれません。そうした場合、fusion_place ではひとつのメンバー(この例では店舗)のデータを複数の集計経路(メンバーツリー)で集計することができます。

  • 単一次元クロス集計 複数集計ツリー を適用した場合において、さらに、「ビュー元帳」という仕掛けを用いれば、同一ディメンション内の二つのメンバーツリーの間でクロス集計することができます[1]。上述の例でいえば、エリア別×店舗形態別の集計が可能です。


1. ビュー元帳を使用しない場合でも、ディメンション間のクロス集計は可能ですが、同一ディメンション内のメンバーツリー間のクロス集計はできません