旅費交通費 +- 旅費交通費-国内 +- 旅費交通費-海外 +- 旅費交通費-その他
集約科目で予算や見通しを入力することが出来ますか
回答
fusion_place の元帳(多次元DB)では、通常は、最下位レベルの勘定科目など「リーフメンバ」に値が入力され、それが上位レベルの集計メンバに積み上がる仕組みになっていますが、設定により集計メンバレベルでデータ入力を許すことも出来ます。
例えば下図では、通常、旅費交通費-国内、-海外、-その他にデータが入力され、旅費交通費はその集計結果を保持します。
ここで、シナリオ表 にて、シナリオを指定し、シナリオの属性項目「集約レベル数値編集を許す」を ON にすると、当シナリオにおいては、集計メンバ「旅費交通費」についてもデータ入力・編集が許されるようになります。特定の集計メンバについて、使用区分を「使用せず」にすることにより入力・編集を禁止することも可能です。
集約レベル数値編集を許すかどうかはシナリオごとに指定できるため、実績については集計レベルの数値編集は不可、予算の数値編集は可といったことも可能です。
集計レベルの入力値調整について
集計レベルのメンバにデータ入力した場合、入力データはその集計メンバの最後の子メンバに調整されます。
例えば、上図の例で、最下位レベルにはデータ入力せず「旅費交通費」にだけデータ入力すると、その入力値が「旅費交通費-その他」に保持されます。
旅費交通費-国内、-海外、-その他にデータが入力されている場合は、「旅費交通費」に入力された値がそれら3つの子メンバの合計になるよう、「旅費交通費-その他」の額が調整されます。
調整例をご説明します。 初期状態が下図の通りとします。
【初期状態】 旅費交通費 100 +-- 旅費交通費-国内 30 +-- 旅費交通費-海外 50 +-- 旅費交通費-その他 20
ここで、旅費交通費の額を 100 から 90 に修正したとすると、修正後は以下のようになります。
旅費交通費 90 <- 100 から修正 (-10) +-- 旅費交通費-国内 30 +-- 旅費交通費-海外 50 +-- 旅費交通費-その他 10 <- 自動調整 (-10)
集計レベル数値編集を許していても、「旅費交通費」にデータ入力後、その下位メンバである「旅費交通費-国内」の値を修正した場合、通常は「旅費交通費」の額も影響を受けます。
例えば「初期状態」から、旅費交通費-国内を 40 に修正すると下図のように旅費交通費は 110 となります。これは、集計レベル数値編集を許さない場合と同じです。
旅費交通費 110 <- 影響される +- 旅費交通費-国内 40 <- 30 から修正 (+10) +- 旅費交通費-海外 50 +- 旅費交通費-その他 20
一方、シナリオのもうひとつの属性「従属レベル数値の変更時、集約レベル数値を維持する」も ON にしておけば、「旅費交通費-国内」の値を修正しても「旅費交通費」の額は影響を受けず、代わりに、調整メンバである「旅費交通費-その他」の額に修正差額がしわ寄せされます。
すなわち、「初期状態」から、旅費交通費-国内を 40 に修正すると下図のように旅費交通費は 100 のままで、旅費交通費-その他が 10 になります。
旅費交通費 100 <- 影響なし +- 旅費交通費-国内 40 <- 30 から修正 (+10) +- 旅費交通費-海外 50 +- 旅費交通費-その他 10 <- 自動調整 (-10)
この機能は、トップダウン予算とボトムアップ予算を突き合わせる目的に使うこともできます。