業務プロセス定義

設計者 管理者

業務プロセス定義とは、業務プロセスの仕様を定義する設計オブジェクトです。業務プロセス定義は業務プロセスの種別ごとに設けられます。業務プロセス定義ひとつに対して、会計年度ごと、対象期間ごとの業務プロセスを生成・実行することができます。両者の例を以下に挙げます:

業務プロセス種別
(=業務プロセス定義の登録単位)の例
実行サイクル 業務プロセスの例

年度予算編成業務

2013 年度 年度予算編成業務

2014 年度 年度予算編成業務

・・・

月次連結データ収集業務

2013 年 4 月度 月次連結データ収集業務

2013 年 5 月度 月次連結データ収集業務

・・・

業務プロセス定義の構成要素

業務プロセス定義には、以下の構成要素(設定項目)が含まれます。

ラベルと名称

業務プロセス定義には、アプリケーション内で一意なラベルと、任意の名称を付す必要があります。

実行サイクル

業務プロセス定義にもとづいて、どのような 期間単位 で業務プロセスを繰り返すかを指定します。上述した例中の「年度予算編成業務」では、実行サイクルは「年」、「月次連結データ収集業務」では、実行サイクルは「月」です。

提出パッケージ定義

業務プロセス定義ひとつには、ひとつまたは複数の提出パッケージ定義が含まれます。提出パッケージ定義については以下に詳しく説明します。

公開データ確定担当業務責任単位にもプライベートな元帳版を割り当てる(チェックしなければ共有作業版を割り当て)

この項目にあえてチェックしなければ、業務プロセスの 公開データ確定担当業務責任単位 には、他の業務責任単位のように業務プロセスごとにワークスペースは割り当てられず、「共通作業版/WORKSPACE」を自らのワークスペースとして使用することができます。

一般に公開データ確定担当業務責任単位は業務の主管部署であり、広範囲のデータを更新します。通常の業務責任単位と同じように公開データ確定担当業務責任単位にも業務プロセスごとのワークスペースを割り当てた場合、そのデータを、公開する前処理として共有作業版に転送するには、 共有作業版へのデータ公開処理 を実行しなければなりません。一方、同処理を用いるには、公開対象データ範囲を確定する手段として、提出パッケージを定義しておかなければなりませんが、公開データ確定担当業務責任単位が変更する可能性があるデータ範囲をすべて提出パッケージとして定義しておくことは煩雑な場合があります。

そのため、当オプション項目を設け、当項目にあえてチェックしなければ、業務プロセスの公開データ確定担当業務責任単位は、「共通作業版/WORKSPACE」を自らのワークスペースとして使用することができ、 共有作業版へのデータ公開処理 を実行することは必要でなくなります。

提出パッケージデータの反映時、元帳オープン/クローズ表を適用しない

この項目にチェックすると、提出パッケージデータの反映時( 受付 時及び 再取込 時)に、元帳オープン/クローズを無視し、あたかも全シナリオの全会計年度の全相対期間がオープンされているかのようにみなして、元帳へのデータ書き込みが行われます。

⚠ この項目は、バージョン 4.1 で追加されました。バージョン 4.0 以前では常に、この項目をチェックした場合と同じ処理が行われていましたので、バージョン 4.0 以前で作られたアプリケーションをバージョン 4.1 に移行すると、この項目はチェックされます。「 業務プロセス管理機能とアクセス制御 」も併せてご参照下さい。

手動で承認済みの提出パッケージは取下不可とする

この項目にチェックすると、提出後に手動で承認された提出パッケージを提出元業務責任単位が 取下げる ことができなくなります(取下げの代わりに、現在そのパッケージが届いている業務責任単位が 返却して下さい)。

提出パッケージ定義

提出パッケージ定義とは、業務プロセスで提出されるデータの種類(提出パッケージ種類)を定義します。ひとつの業務プロセス定義に複数の提出パッケージ定義を含めることができます。例えば、業務プロセス定義「年度予算編成業務」があるとすれば、「売上予算」や「経費予算」がそれぞれ、その業務プロセス定義に含まれる提出パッケージ定義となるかもしれません。

提出パッケージ定義の特長

提出パッケージ定義の基本的な特長は、それぞれがデータ提出の単位であることです。

「売上予算」や「経費予算」が別個の提出パッケージ定義とされているなら、業務プロセスに参加する各部署(業務責任単位)は、売上予算と経費予算を別個のデータとして、別々のタイミングで提出し、あるいは承認することができます。他方、売上予算と経費予算がひとつの提出パッケージ定義「売上・経費予算」とされていたならば、売上予算と経費予算を別々に提出したり承認することはできません。

提出パッケージ定義の構成要素

提出パッケージ定義の主な構成要素は、フォームリストと提出ルート定義の指定です。

フォームリスト(主フォームリスト)の指定

提出パッケージ定義はそれぞれひとつのフォームリストと結び付ける必要があります。これを「主フォームリスト」と呼びます。主フォームリストには以下の役割があります:

  1. 主フォームリストに含まれるフォームをパッケージの入力画面とすることができます(なお、入力にはフォームを使用せず、[Excel-Link] ベースで入力画面を作成することもできます)。

  2. パッケージに含まれるデータの範囲を規定する役割を担います(各フォームから元帳に反映可能なセルが、パッケージのデータ範囲です)。

  3. フォームリストに計算処理を定義 すると、データ入力時及び、業務定義最新化や共有作業版のデータ取込時に、そのフォームリストを用いてサーバ側で計算処理が実行されます。

  4. パッケージに適用するバリデーションルール(データチェックルール)を指定します。パッケージ提出時にはバリデーションルールが適用され、データに誤りがあれば提出が拒まれ、あるいは注意喚起されます(いずれとするかは、個々のバリデーションルールの「バリデーションレベル」で指定することができます)。

提出ルート定義の指定

提出パッケージ定義をもとに生成される提出パッケージの提出経路を指定します。 提出ルート定義についての説明 をご覧ください。

上記に加えて、提出パッケージ定義には以下の項目を指定することができます:

Excel ファイル

フォームに替えて(あるいは追加して)データ入力に使用する Excel ファイルを登録することができます。 その Excel ファイルでは、[Excel-Link] の機能を用いて、データを取得し、反映することができます。また、[Excel-Link] の標準的な機能に加えて、Excel ファイルを提出パッケージデータの入力に用いるため必要な機能がいくつか用意されています。 詳細説明 をご覧ください。

フォーム非表示指定

データ入力に 上記の Excel ファイルを使用する場合ために、入力手段としてはフォームを使用しない場合、当項目を ON にして、フォームを非表示とすることができます。なお、そのような場合でも、フォームは、パッケージに含まれるデータの範囲を規定するために必要です。また非表示としていても、フォームにバリデーションルールを組み込んで、提出時にチェックするようにすることも可能です。

提出データ範囲指定方法

パッケージに含まれるデータ範囲は、上述の通り、主フォームリストにより規定されますが、それに加えて、あるいはそれに代えて、別のフォームリスト(提出データ指定用フォームリスト)を指定することができます。

サーバ側計算方法

パッケージでのデータ保存時の計算処理内容は、上述の通り、主フォームリストにより規定されますが、それに加えて、あるいはそれに代えて、別のフォームリスト(サーバ側計算処理用フォームリスト)を指定することができます。

追加キー

提出パッケージ定義に用いるフォームのパラメータに設定するディメンションメンバを指定(ディメンションごとに指定可)。下記 をご参照下さい。

ラベルと名称

提出パッケージ定義を識別するラベルと名称。指定しなければ、フォームリストのラベルと名称がそのまま提出パッケージ定義のラベルと名称として引き継がれます。フォームリストから引き継がれたものも含め、提出パッケージ定義のラベルは業務プロセス定義内で一意でなければなりません。大抵の場合、提出パッケージ定義のラベル名称をあえて指定する必要はありません。指定が必ず必要となるのは、ひとつのフォームリストを複数の提出パッケージ定義で共用する場合です。この場合、追加キーも設定必要です[1]。下記をご覧下さい。

追加キーについて

提出パッケージごとに、ひとつまたは複数のディメンションについて、それぞれひとつのメンバを追加キーとして指定することができます。

追加キーという仕組みは、ひとつのフォームリストを複数の提出パッケージ定義にて使用するために用意されています。例えば、販売計画業務において、品群ごとに異なる提出パッケージ定義を用意したいが、入力画面は対象品群の違いを除き全く同じであるとします。この場合、すべての品群に共通のフォームリストをひとつ用意しておき、そのフォームリストの各フォームは対象品群パラメタ値として指定できるよう設計しておきます。そのうえで、品群ごとに提出パッケージ定義を作成し、すべてにそのフォームリストを適用したうえで、追加キーとして提出パッケージ定義ごとに異なる品群を指定することができます。

提出パッケージのパラメータ値

提出パッケージ定義にて指定したフォームを用いて、業務プロセス内でデータを入力しあるいは提出する際には、パラメータ値(フォームの設計時にパラメータと指定されたディメンションについてのメンバ)が自動設定されます。これを「提出パッケージのパラメータ値」と呼びます。設定元情報は、優先順に以下の通りです:

  1. フォームによるデータ参照時に選択されている業務責任単位の責任範囲指定キー

  2. 業務プロセスに関する会計年度と相対期間

  3. 提出パッケージ定義に関する 追加キー

提出パッケージ定義に用いる各フォームのパラメータは、上記 1 ~ 3 のいずれかで設定可能なディメンションに関するものでなければなりません。

提出パッケージフォームでの計算結果の保存

主フォームリストのフォームでは、通常のフォームと同様、計算結果を元帳に反映することができます( セル仕様 にて計算式を指定するとともに「計算結果を元帳に反映」を ON にする)。

[ブラウザ] でデータを入力する場合と異なり、[コントリビュータ] のワークスペース画面でフォームを用いてデータ入力した場合は、そのフォームでの計算結果が元帳に反映されるだけでなく、主フォームリストに含まれるすべてのフォームで定義された計算がフォームの並び順に従って実行され、その結果が元帳に反映されます。主フォームリストに加えて、あるいはそれに代えて、別のフォームリスト(サーバ側計算処理用フォームリスト)を指定することもできます。

計算結果の保存は、パッケージデータのチェック時にも行われます[2][Excel-Link] などでワークスペースのデータが入力/変更された場合、フォームでの入力時とは異なり再計算は実行されませんが、チェックボタンを押下することで再計算を実行することができます。

< 計算順序に関する設計上の留意事項 >

上述の自動計算処理は、計算処理に適用されるフォームリスト内のフォームの並び順(すなわちフォームラベルの昇順)に実行されます。主フォームリストとサーバ側計算処理用フォームリストの両方がサーバ側計算処理に適用されている場合、前者のフォームの計算処理が先に実行されます。

フォームの並び順と計算処理の依存関係に配慮する必要があります。例えば、フォーム A, B, C が、その順で並んでいるとすれば、フォーム B での計算では、フォーム A の計算結果を利用することができますが、フォーム A の計算ではフォーム B の計算結果を利用してはいけません。同様にフォーム C では A,B の計算結果を利用できますが、フォーム A, B はフォーム C の計算結果を利用してはいけません。

以上のルールが破られていても、フォーム設計時にはチェックされませんが、パッケージ提出時に再計算要求メッセージが何度も表示されたり、あるいは、計算が循環している場合には提出不可となることもありますのでご注意ください。

< パッケージ提出時の計算処理チェック >

パッケージ提出時には、サーバ側計算処理に適用されるフォームリストに含まれる各フォームでの計算が、上述の順に従って実行されます。計算結果の保存が必要か、判定されます。計算結果の保存が必要な場合、提出は拒否されます。この場合、上述のようにチェックボタンを押下することで再計算を実行すれば、その後、提出が可能となります。


1. 追加キーを設定しなくともエラーはなりませんが、設定しなければ、ひとつのフォームリストを共用する意味がありません。
2. これと同じ計算結果保存処理は、 業務定義最新化 及び 共有作業版のデータ取込 時にも実行されます。