増減科目表

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増減科目表とは何か

異なるバランス勘定に対して、以下の例のように、異なるメッシュで当期の増減内訳を把握したいことがあります:

機械設備・備品・車両運搬具

「取得」「除売却」「本勘定振替」「減価償却」

長期貸付金・短期貸付金

「貸付」「回収」「1 年基準組替」

しかし、fusion_place では、ひとつのアプリケーション内で設けることができる増減科目ディメンションは、ひとつに限られます。したがって、対象バランス勘定を問わず、すべての当期増減内訳項目をその増減科目ディメンションに登録することになります。

その一方で、バランス勘定ごとに、妥当な増減科目以外は入力を禁止する仕組みが用意されています。それが「増減科目表」です。

個々のバランス勘定に対して、増減科目表をひとつ割り当てることができます(割り当ては必須ではありません)。また増減科目表ごとに、入力可能な増減科目を制限することができます。これによって、各バランス勘定について意味のある増減科目だけ入力可能とすることができます。

増減科目表の使い方

増減科目表を使うには以下の手続きによってください。

(1)増減科目表の登録

増減科目表は、勘定科目ディメンションのプロパティ「適用増減科目表」の「値」として登録します。業務上の必要に応じて、いくつでも登録することができます。

たとえば、上述した例をもとにしますと、機械設備・備品・車両運搬具のために、「固定資産」増減明細表を登録し、長期貸付金・短期貸付金のために、「金融資産」増減明細表を登録します。増減明細表にはそれぞれラベルを付します。

勘定科目ディメンションにて上記のように増減科目表を登録すると、増減科目ディメンションではその増減科目表と同じラベルと名称を持つプロパティが自動登録されます。これを「増減科目表」プロパティと呼びます。なお、増減科目表のラベルは、#CT_ で始めなければいけません(このルールは、増減科目表のラベルと、増減科目ディメンションの他のプロパティのラベルの重複を避けるために設けられています)。

(2)増減科目のプロパティ設定

増減科目ディメンションにて、各メンバ(増減科目)がどの増減科目表に属するのかを指定します。各メンバの増減科目表プロパティ値を「対象」とすれば、その増減科目が、プロパティにて示される増減科目表に属することができます。

上述の例で言えば、「除売却」というメンバについては、「固定資産」プロパティは「対象」、「金融資産」プロパティは「対象外」とします。

⚠ システム定義メンバについては、すべての増減科目表プロパティが「対象」に自動設定されます。

(3)勘定科目のプロパティ設定

勘定科目ディメンションにて、各メンバ(勘定科目)にどの増減科目表を適用するのかを指定します。各メンバの「適用増減科目表」プロパティにて、適用したい増減明細表を選択します。増減内訳を把握する必要がない勘定科目については、プロパティ値を空白のままにしておきます。

ふたたび上述の例で言えば、機械設備・備品・車両運搬具の適用勘定科目表は「固定資産」、貸付金・短期貸付金の適用勘定科目表は「金融資産」とします。

以上の設定により、各バランス勘定科目について、適用した勘定科目表で「対象」とされた増減科目以外は入力不可となります。たとえば、「機械装置・除売却」は入力可能ですが、「機械装置・回収」や「長期貸付金・除売却」は入力不可とされます。