メンバプロパティの詳細
ここではメンバのプロパティを設計するために必要な前提知識をご説明します。
関連資料: メンバプロパティ
メンバプロパティの用途
プロパティは対象メンバを絞り込む際の条件式の記述に使うことができます。具体的には、以下のようなシステムオブジェクトの定義に際して、プロパティ値に基づく条件式を記述できます。
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「ディメンション」に含まれる「メンバリスト」の「メンバリスト式」
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「フォーム」の「ループ仕様」及び「パラメータ仕様」に含まれる「メンバリスト式」
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「元帳マスク」に含まれる「ユーザ定義マスク条件」
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「アクセス許可タイプ」に含まれる「読み取り許可領域定義式」「書き込み許可領域定義式」
ユーザ定義プロパティと組み込みプロパティ
設計者は、保持すべきプロパティをディメンションごとに決めて追加することができます。たとえば、部門ディメンションに「製・販・管区分」を設け、勘定科目ディメンションには「勘定科目分類」を設けるといった具合です。このように設計者が登録するプロパティを「ユーザ定義プロパティ」と呼びます。
一方、すべてのディメンションに共通なプロパティがいくつかあらかじめ決められています。また、仮想ディメンションと組み込みディメンションは、それぞれ、固有のプロパティを持っています。後の二種類のプロパティを「組み込みプロパティ」と呼びます。組み込みプロパティは、メンバの選択条件を指定するために用いられる以外に、それぞれ固有の役割を担っています。
⚠ メンバのプロパティ値は列挙型です。すなわちプロパティごとに複数の選択肢を用意しておき、メンバごとにそのうちからひとつを選んで指定します。選択肢は、通常、「値定義一覧」としてプロパティごとに登録されます。
プロパティのデータタイプ
ユーザ定義プロパティに対しては以下のいずれかの「データタイプ」を指定する必要があります。
- 列挙値
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設定可能な値を、「値定義一覧」に予め登録しておき、個々のメンバのプロパティ値としてその一覧に含まれる値のみ設定することを許します。
- 文字列型
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プロパティ値として任意のラベル値を設定することを許します。
文字列型の場合、「値定義一覧」は必要ありませんが登録しておくことも可能です。登録しておくと、プロパティのデータタイプを文字列型から列挙型に変更したときに、各メンバの当該プロパティ値が、その値定義一覧に登録されているラベルに一致する場合、その値定義が新しいプロパティ値として引き継がれます。一方、一致しない場合、当該プロパティ値は空白となります。