メモリ・ディスク容量見積りガイドライン

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fusion_place は元帳データをメモリ上に保持する仕組みとなっています。円滑なシステム運用のためには元帳データ件数等に応じて十分な容量のメモリを用意する必要があります。ここでは必要メモリ容量と、それに加えて必要ディスク容量の見積り方法について解説します。

このガイドラインで見積もったメモリやディスクの必要量はあくまで目安として用いてください。多くの場合、ご判断の助けになると考えておりますが、システム構成やアプリケーションの設計、ユーザによるアクセスの度合等、条件の違いによっては、これらと大きく異なる値となることもあり得ます。販売元(株式会社フュージョンズ)は、お客様が fusion_place をご使用する環境においてこれらの目安が適切であることを保証するものではありません。実際のデータを使用し実機にて運用検証を行い、メモリやディスクの消費量をご確認いただくようお願いいたします。

メモリ消費量を確認する方法および fusion_place に割り当てられるメモリ量の調整方法については、メモリ管理の項もご参照下さい。

メモリ容量

fusion_place のサーバもクライアントも起動していない状態で(ただしスタンドアロン機・クライアント機では、Microsoft Excel を起動した上で)、未使用の物理メモリが以下の容量合計を超えていることをご確認ください。

容量を消費する項目

スタンドアロンベース

Web サーバベース

スタンドアロン機

サーバ機

クライアント機

プログラム(JRE/JDK 含む)

120 MB

80M MB

120M MB

サーバデータ (元帳データを継続的に保持しておくために必要なメモリ量です)

下記「元帳データ容量の見積り方法」参照

サーバ作業用データ (一時的な作業データを保持するために必要なメモリ量です)

同時に処理を要求するユーザの数(スタンドアロンの場合は 1)と、一度に処理するデータの件数に依存します。サーバデータの何 % を一度に取得あるいは表示するかを見積もり、その割合を、上記サーバデータの容量に乗じ、さらに上記ユーザ数を乗じて計算してください。

クライアント作業データ (表示・印刷される文書のデータを一時的に保持するために必要なメモリ量です)

一度に処理するデータの件数、フォームの設計等に依存します。サーバデータの何%を一度に取得あるいは表示するかを見積もり、その割合(%)を、上記サーバデータの容量に乗じ、さらに安全係数として 2 程度を乗じて計算してください。

(スタンドアロンベースと同)

ディスク容量

容量を消費する項目

スタンドアロンベース

Web サーバベース

スタンドアロン機

サーバ機

クライアント機

Java(JRE または JDK)

JRE

80 MB

JDK

160 MB

プログラムファイル

40 MB

15 M

データベース

下記「元帳データ容量の見積り方法」参照

その他

数 MB
(マスタデータのローカルコピー等)

元帳データ容量の見積り方法

元帳データ件数が多い場合、メモリ容量中の「サーバデータ」と、ディスク容量中の「データベース」の容量のほとんどは元帳データの容量です。元帳データ容量は以下のように見積もって下さい。

元帳データ件数の見積り

元帳データ件数は、元帳内に実際にデータが存在する最下位メンバの組み合わせの数です。ただし、以下の点に留意してください。

  • 相対期間・表示形式ディメンションは無視し、それら以外のディメンションについて最下位メンバの組み合わせをカウントする。

  • 増減科目ディメンションのシステム予約メンバについては、期首残高/#BEG, 累計残高/#CBAL, 期末残高/#END 以外はカウントしない(システム予約メンバ以外はカウントする)。

  • カウントは元帳ごとに行い、その結果を集計する。

  • 元帳版ごとに、親元帳版から作成して以降変更されるデータ件数を見積り、その合計とする(各元帳版には親元帳版からの変更差分データが保持されます)。

データ件数に基づく、メモリ上の元帳データ容量の見積り

金額・数値データについては、データ件数が 10 万件の場合、メモリ上の元帳データ容量は約 50M バイトとなります(500 バイト/件)。[1][2]

データ件数が 10 万件より多い場合、データの容量は件数にほぼ比例して増加します。

逆に少ない場合は減少しますが、比例した水準より多めになります。例えばメモリ容量について、データ件数が 1 万件の場合、必要量の目安は 5 MB(10 万件時の 50 MB の 1/10)ではなく、10 MB程度とお考えください。

ここでの見積りは会計年度あたりの最小期間数が 12 の場合を想定しています。最小期間数が 12 を超える場合(例えば四半期ごとの調整期間を含め 16 の場合)、データ容量は最小期間数にほぼ比例して増大するとお考えください。

データベース容量の見積り

元帳データは、変更履歴も含めてデータベース上に保持されるので、データベース上の元帳データ容量は上述したメモリ量より大きくなります。例えば作業版において変更を平均 1 回行い、かつ公開後には履歴を削除するとすれならば、データベース上の元帳データ容量はメモリ量の 3 倍程度です(元帳版履歴 + 作業版履歴 x 2)。データベースにはこれ以外にマスターデータ等も含まれますが、多くの場合、数十 MB 程度です。


1. 元帳データに文字列値が大量に含まれる場合、データ容量は、文字列の長さに依存して、これより大きくなる傾向があります。
2. この見積りは、Oracle Java の 32 ビット版の Java を使用した場合のものです。64 ビット版あるいは他の Java を使用した場合、必要メモリ容量が増える可能性があります。