インポートできるファイルの形式(フル機能版)
ファイルおよび行の形式
インポートするファイルは、CSV 形式(カンマ区切り形式)でなければなりません。ただし、インポート対象ファイルの先頭にインポート対象としたくない行が含まれている場合、インポート仕様の「ヘッダ読み飛ばし行数」にその行数を指定して読み飛ばすことが出来ます。
読み飛ばし対象以外の各行には、フィールドがいくつかならび、そのいずれかが値フィールド、すなわち読み込みたい値を保持するフィールドとなります。値フィールドは複数設けることができます。
フィールドの数と各フィールドの意味は設計に依存します。すなわち、インポート仕様の「データ取得元フィールド」が、並び順通りにそれぞれフィールドに対応します。ただし、インポート仕様で値フィールドをひとつも定義しなかった場合は、定義されたデータ取得元のフィールドの並びの末尾に、暗黙の値フィールドが追加されます。
改行文字としては LF(ラインフィード文字), CR(キャリッジリターン文字)いずれも使えます。LF と CR が連続している場合(LF + CR, CR + LF)は、2つでひとつの改行とみなされます。
フィールドの値は、半角のカンマ , で区切って並べてください。カンマの前後の空白は無視されます。値を二重引用符で括ってもかまいません(値にカンマが含まれる場合、値の全体をかならず二重引用符で囲んでください)。二重引用符で囲まれた文字列中の改行文字は、(CSV ファイルの)行の区切りとみなされません。また各フィールドの値である文字列にふたつの連続した二重引用符が含まれる場合、ひとつの二重引用符に置換して読み込まれます [1]。
インポートファイル中の空白行は、読み飛ばされます。
キーフィールドとディメンションの対応
フィールドラベルが、インポート先元帳で使用しているディメンションいずれかのラベルと一致するフィールドを、キーフィールドと呼びます。キーフィールドがデータ取得元フィールドであれば、その変換前値はインポートファイルの行データから取得されます。キーフィールドが算出フィールドであれば、その変換前値は算出式により算出されます。いずれについても、その後コード変換されたのち、変換後値がディメンションメンバラベルに対応づけられます。変換には変換テーブルが用いられます。算出とコード変換の仕様も、設計に依存します(フォームの設計者がインポート仕様で指定します)。
キーフィールドの値を算出および変換した結果として同じメンバの組に対応づけられる行が CSV ファイル中に複数あってもかまいません。その場合、そのメンバの組に対応する元帳セルのデータ型が数値(フロー・バランス)であれば、処理の最初にセル値がクリアされ、その後、その複数行の値が逐次加算されていきます。データ型が数値以外ならば、最後の行の値が書き込まれます。
キーフィールドと値フィールドは排他的ではありません。ひとつのフィールドがキーフィールドでありかつ値フィールドであっても構いません(そういう状況は稀と思われますが)。
値フィールドの形式
値フィールドの値は、金額・数値、論理値、列挙値、文字列値いずれでもかまいませんが、その値が格納される先の元帳セルのデータタイプに合致する必要があります。
数値の場合の形式
数値データには、プラス符号( + )・マイナス符号( - )、金額の桁区切りのためのカンマ( , )、小数点( . )を含めてもかまいません。
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プラス符号・マイナス符号は前後いずれか一方につけてください。符号がない場合は、プラス値とみなされます。
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カンマを用いるときは、数値データの全体を二重引用符で囲んでください。
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小数点以下は 4 桁までとしてください。4 桁を超えると正しく読み込まれません。
数値データの符号は、借方+とする, 貸方+とする, 勘定科目の貸借区分に従う、のいずれかを選択できます(インポート仕様の「符号表示タイプ」にて指定できます)。
増減科目別にデータを取り込む場合、増加・減少項目については、インポート仕様の「符号表示タイプ」に従って、以下のように符号を設定して下さい。
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インポート仕様の「符号表示タイプ」が「借方を+とする」の場合には、借方増がプラス、貸方増がマイナスとなるようにします。
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インポート仕様の「符号表示タイプ」が「貸方を+とする」の場合には、借方増がマイナス、貸方増がプラスとなるようにします。
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インポート仕様の「符号表示タイプ」が「勘定科目属性に従う」の場合、勘定科目の「貸借区分」に従って設定します。すなわち:
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借方科目については、増減科目の「符号」が「残高または増加」の場合、借方増をプラスとして、また、増減科目の「符号」が「減少」の場合、借方増をマイナスとします。
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貸方科目については、上記の逆とします。
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エンコーディング
インポートファイルに適用するエンコーディングは、運用時にユーザが指定することができます(フォームの設計には依存しません)。日本語文字など、ASCII 文字以外の文字を含む文字列データを読み込む際にはエンコーディングを正しく指定することが重要です。[ブラウザ] からインポートする際に使用できるエンコーディングは以下の2種です。
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UTF-8
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シフト JIS
リクエスタを用いてインポートする際には、リクエスト XML 冒頭の XML 宣言にてエンコーディングを指定することができます。