データの型変換規則
テキスト式では文字列結合や数値の四則演算など様々な演算を行えます。演算の種類によっては、演算対象データの型が一致していない場合、データの型変換が行われます。型変換を行うかどうかは、演算の種類ごとに異なりますが、行う場合はかならず以下の規則に従います。
文字列への型変換
数値が文字列に型変換されるとき、以下の規則に従います。
-
整数部がゼロの場合でも、整数部は省略されません(0 が表示されます)。
-
小数部はかならず 4 桁とされます。
-
負数ならば前に '-' が付されます。正数の場合、'+' は付されません。
論理値が文字列に型変換されるとき、「True」は "1"、「False」は "0" となります。
オブジェクトが文字列に型変換される場合、各オブジェクトは以下のように変換されます。
オブジェクトの種類 | 型変換により得られる文字列 |
---|---|
ディメンション群 |
"DIMENSIONS" |
ディメンション |
ディメンションのラベル文字列(すべて大文字) |
メンバ |
メンバのラベル文字列(すべて大文字) |
プロパティ値 |
プロパティ値のラベル文字列(すべて大文字) |
元帳群 |
"LEDGERS" |
元帳 |
元帳のラベル文字列(すべて大文字) |
セル範囲 |
セル範囲の集計値を小数位 4 桁で表示した文字列 |
論理値への型変換
文字列が論理値に型変換されるとき、"0" および空白文字列は、「False」となります("0" の前後に空白があってもかまいません)。その他の文字列は、「True」となります。
数値が論理値に型変換されるとき、ゼロは、「False」となります。その他の数値は、「True」となります。
セル範囲オブジェクトが論理値に型変換されるとき、セル範囲の集計値をもとに、上述した規則に従い変換して得られた論理値になります。
セル範囲以外のオブジェクトは、いったん文字列に変換され、その後、文字列から論理値への変換規則に従って、論理値に変換されます。
数値への型変換
論理値が数値に型変換されるとき、「True」は 1、「False」は 0 となります。
文字列は数値に型変換できません。文字列を数値演算の対象とすると、結果はエラーとなります(#VALUE!
と表示)。
セル範囲オブジェクトが数値に型変換されるとき、変換結果は、セル範囲の集計値となります。
フィールドオブジェクトが数値に型変換されるとき、変換結果は、フィールドの値(文字列値)を @Numeric 関数で数値に変換したものと同じになります。
セル範囲とフィールド以外のオブジェクトは数値に型変換できません。これらのオブジェクトを数値演算の対象とすると、結果はエラーとなります(#VALUE!
と表示)。