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プログラムダウンロード元サーバの利用

初期設定では、fusion_place のプログラムダウンロード元サーバとリクエスト先サーバは同一です。ここでは、両者を別に設置する場合の設定について記述します。

プログラムダウンロード元サーバ

fusion_place のプログラムファイルを各クライアント PC に供給するサーバ。通常は、fusion_place メニューの URL 及び、[マネージャ][ブラウザ] といったクライアントプログラムの起動用 URL がマッピングされているサーバです。

リクエスト処理サーバ

クライアントからの処理要求を受けつけ、処理を実行するサーバ。[マネージャ][ブラウザ] といったクライアントプログラムのメニューから オプション  サーバ URL…​ を選択して表示される「サーバ URL 指定」画面で表示される URL がマッピングされているサーバです。

リクエスト処理サーバとは別にプログラムダウンロード元サーバを設ける動機

通常は、fusion_place をインストールしたサーバがリクエスト処理サーバであり、かつ、プログラムダウンロード元サーバを兼ねます。

本社との間のネットワーク回線の容量が小さな拠点から本社のサーバに接続して fusion_place を運用する場合などにおいて、リクエスト処理サーバを本社に置く一方、プログラムダウンロード元サーバは当該拠点内のネットワーク上に配置して、ネットワークトラフィックを抑制したいことがあります。

このようなニーズに対応して、fusion_place では、リクエスト処理サーバとは別にプログラムダウンロード元サーバを設けることが出来るようになっています。

運用上の留意事項

リクエスト処理サーバとプログラムダウンロード元サーバには同一バージョンの fusion_place をインストールして下さい。そうしなければ、バージョン違いによりクライアント側でエラーが起きます。エラーが起きた場合は、新しい方のバージョンに合わせて、古い方の fusion_place をインストールし直してください。

サーバ上の Tomcat 設定ファイルに、リクエスト処理サーバ URL に関する記述を追加する

プログラムダウンロード元サーバとリクエスト先サーバを別に設ける場合は、プログラムダウンロード元サーバ側の Tomcat の設定ファイル server.xml の記述を修正して下さい。

(fusion_place <= 13.0)
リクエスト処理サーバ側での設定は不要です。

(fusion_place >= 14.0)
リクエスト処理サーバ側でプログラムダウンロード元サーバ URL を設定する必要があります。設定方法については、後述します。

server.xml の所在は「 インストール時指定情報の記録場所 」をご参照ください。

server.xml の内容は XML 形式の文書となっていますが、その中の Context 要素(のうち、path="/fusionplace" と指定されているもの)の配下に、Environment 要素(環境変数)を付け加えることで、プログラムダウンロード元サーバの利用に対応することができます。以下に記述例を挙げます:

  <Context docBase="fusionplace.war" path="/fusionplace">
    <Environment name="fusionplace/dbms" value="H2" type="java.lang.String"/>
    <Environment name="fusionplace/pivot_time_out" value="60000" type="java.lang.Integer"/>

    <!-- Environment variables to use program download servers

      <Environment name="fusionplace/request_server_url" type="java.lang.String" value="http://fpserver.nowhere.com:50000/fusionplace" />
      <Environment name="fusionplace/request_server_url_editable" type="java.lang.Boolean" value="true" />

    --> ・・・

  </Context>

上記例の通り、各 Environment 要素は、 name, type, value という3つの属性を備えています。下表に従い、name, type にはそれぞれ決まった値を設定し、value には適用する値を設定して下さい。なお、Environment 要素は複数ありますが、記述は順不同です。

name
(環境変数名)
type
(環境変数の型)
value
(環境変数の値)

fusionplace/request_server_url

java.lang.String

リクエスト処理サーバの URL(/fusionplace で終わる)を指定してください。指定しなければ、このサーバ(=プログラムダウンロード元サーバ)が、リクエスト処理サーバとみなされます(これが、デフォルト設定です)。

fusionplace/request_server_url_editable

java.lang.Boolean

クライアント側でリクエスト処理サーバの URL の編集を許すかどうかを指定してください。許すなら true 、許さないなら false とします。デフォルト設定は false です。
(fusion_place >= 14.0) クライアント側でリクエスト処理サーバの URL の編集を許す場合、リクエスト処理サーバにも同じ設定が必要です。

クライアント側でリクエスト処理サーバ URL を設定する

サーバ側の Tomcat 設定ファイル(server.xml)にて、環境変数「fusionplace/request_server_url_editable」を用い、クライアント側でリクエスト処理サーバの URL の編集を許すことを指定した場合、各クライアントプログラム([マネージャ][ブラウザ][コントリビュータ])にて、リクエスト処理サーバの URL を編集できます。

  1. 各クライアントプログラムのメニューから オプション  サーバ URL…​ を選択して下さい。

    → 「サーバ URL 指定」ダイアログボックスが開き、URL 欄に、リクエスト処理サーバの URL が表示されます。

  2. URL 欄にて、リクエスト処理サーバの URL を編集して下さい。編集中、既定値(サーバ側から供給された URL)に戻したいときは、リセット ボタンをクリック下さい。

  3. OK ボタンを押下して下さい。設定内容が保存されます。

リセット ボタンを押すなどして URL 欄の内容を既定値に戻して保存した場合、サーバ側で既定値が変更された場合にはそれに応じて設定値も変わります。

既定値はサーバ側にて環境変数「fusionplace/request_server_url」にて指定された URL です。また、当該環境変数が指定されていなかった場合は、プログラムダウンロード元サーバの URL が既定値となります。

リクエスト処理サーバにプログラムダウンロード元サーバ URL に関する記述を追加する (fusion_place >= 14.0)

fusion_place 14.0 以降、認証が Web ページ (リクエスト処理サーバ) で行われるため、リクエスト処理サーバにプログラムダウンロード元サーバ URL を設定する必要があります。

server.xml の所在は「 インストール時指定情報の記録場所 」をご参照ください。

server.xml の内容は XML 形式の文書となっていますが、その中の Context 要素(のうち、path="/fusionplace" と指定されているもの)の配下に、Environment 要素(環境変数)を付け加えることで、プログラムダウンロード元サーバの利用に対応することができます。以下に記述例を挙げます:

  <Context docBase="fusionplace.war" path="/fusionplace">
    <Environment name="fusionplace/dbms" value="H2" type="java.lang.String"/>
    <Environment name="fusionplace/pivot_time_out" value="60000" type="java.lang.Integer"/>

    <!-- Environment variables to use program download servers

      <Environment name="fusionplace/download_server_url" type="java.lang.String" value="http://downloadserver.nowhere.com:50000/fusionplace" />
      <Environment name="fusionplace/request_server_url_editable" type="java.lang.Boolean" value="true" />
    --> ・・・

  </Context>

上記例の通り、各 Environment 要素は、 name, type, value という3つの属性を備えています。下表に従い、name, type にはそれぞれ決まった値を設定し、value には適用する値を設定して下さい。なお、Environment 要素は複数ありますが、記述は順不同です。

name
(環境変数名)
type
(環境変数の型)
value
(環境変数の値)

fusionplace/download_server_url

java.lang.String

プログラムダウンロード元サーバの URL(/fusionplace で終わる)を指定してください。指定しなければ、このサーバ(=リクエスト処理サーバ)が、プログラムダウンロード元サーバとみなされます(これが、デフォルト設定です)。

fusionplace/request_server_url_editable

java.lang.Boolean

クライアント側でリクエスト処理サーバの URL の編集を許すかどうかを指定してください。許すなら true 、許さないなら false とします。デフォルト設定は false です。
クライアント側でリクエスト処理サーバの URL の編集を許す場合、プログラムダウンロード元サーバにも同じ設定が必要です。